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予備校の食堂のおばさん


Yです。先日お話をした予備校時代の話の続きです。

私が通っていた予備校は大手有名予備校の分校でしたので、それほど大きな建物ではありませんでした。それでも、ビルの最上階に食堂がありました。そこでは、3人くらいのおばちゃん従業員がいつも働いていました。浪人生ばかりなので、どちらかと言えば暗くなりがちな部分があるので、それを元気付けるのが目的なのかはわかりませんが、そのおばちゃん達は比較的明るくて陽気な人たちで、浪人生に元気よく声をかけていました。その中でも、1名特に明るくて、チャキチャキした下町のおばちゃんみたいな人がいました。

いわゆるおばちゃん風で、体型も典型的な中年女性という感じの人でした。

毎日のようにそこで昼食を食べ、午後は講義がない時間はそこで自習をし、夕方までそこで過ごすということも少なくありませんでした。そのため、このおばちゃんと会話をする機会

も増えました。午後遅い時間に食事をとる時など、カツやフライなんかが余ると、時々おまけと言ってただで載せてくれたりすることもありました。

食堂のおばさんなので、頭は白い三角巾で髪の毛を覆っていて、白い服を着ています。冬は寒いので、下に何か着てその上に白い上着を着ていました。夏になると半袖の白い服を着ていました。もちろん、夏ですので下に何か着ているということはなく、下着の上に直接白い服を着ていました。おばさん達なので、白い服の下に多少下着が透けて見える感じだったとしてもあんまり気にしていませんでした。

そんなある日、そのよく会話をするようになったおばさんですが、時々あるように「今日は

コロッケが余ったので、おまけしとくね」と言って私の頼んだ定食にコロッケを載せてくれました。その時です、コロッケをとるために後ろを向いた時でした。そのおばさんの白い服の背中にうっすらとピンクのレースと4本線がわかりました。最初他の色かなとおも思ったのですが、明らかにそれとは違いピンクだとわかりました。一瞬ではありましたが、その背中の光景ははっきりと私の目をとらえました。他のおばさんはどちらかと言えばブラだけの人が多く。それもベージュのブラか白のブラと思える物を着けていました。だから、あんまり気にしていなかったのですが、そのためそのおばさんがいつもスリップを着けていたのか、ピンクを着けていたのかはわかりませんでしたが。

それ以降、そのおばさん達を見る目が変わってきましたし、特にそのおばさんに対して見る目が変わり、注意深く見るようになってしまいました。またきっかけを作ってそのおばさんと言葉をかわす時間を増やしたりしました。当然ながら、その時は気づかれないように、自分の目線をどこにおくか気をつけていました。

時々、夕方遅めの時間になると、自分とそのおばさんだけになるときもありました。夕方4時くらいまでは食堂を開けていたのですが、それくらいに閉めてしまうので残って片付けをされている時がありました。そんな時におばさんは私を見つけると、片付けながら「お茶飲む?」などと声をかけてくれたりしました。そういう時はカウンターまで私の方から寄って行き、少し雑談をしたりしました。でも、2人だけになってそういう場面でなかなかピンクの下着を着けている時はありませんでした。

ある日、ついにその機会がやってきました。2人だけになり、おばちゃんが「お茶飲む?」と声をかけてくれました。そして、「浪人生だから、みんな頑張ってるわね。あんたもいつも遅くまでここで勉強しているわね。偉いと思うわよ」などと言ってくれます。そして、おばちゃんが後ろを振り返った瞬間、白い服の下にうっすらとピンクのレースと4本線、「あっ、今日はピンクを着ている」そう思ったら、なんだか我慢できなくなってしまいました。

運よく他に誰もいません。これは勇気を出して聞いてみるチャンスだと思い、ドキドキする気持ちになりながら、聞いてみました。「おばちゃんはピンクの下着を着てるんですね」もう心臓はドキドキでした。変な顔をされるかと心配していましたが、意外に平気な感じでニコニコしながら、「あら、わかったかしら。大丈夫かと思ったんだけどね。こんなおばちゃんがピンク着てたらおかしい?」「おかしいなんてことはないですが、ちょうど今目についたので(嘘ばっかりですが)。こんな事聞いてごめんなさいね」と言いました。おばちゃんはニコニコして「そういうの気になるわよね、やっぱり。ピンクなんか着ちゃだめね」などというので、なんと答えようか迷いましたが、「いえ、そんな事ないですよ。ピンク可愛くていいじゃないですか」などと言ってしまいました。おばちゃんは「まあ、こんなおばちゃんに可愛いなんて言ってくれる人はいないけどね。ピンクの下着なんて気になるの?」と聞いてきます。私は、「いえ、まあなんとなく」などと答えました。そし

て、「ピンク好きなんですか?」と聞いてしまいました。「あのね、私には娘がいるんだけど、娘がピンクのをもらったんだけど、自分は着ないからって私にくれたんだよ。こんなおばちゃんがピンクなんてと思ったけど、洗濯物の関係で他のが無くなった時にそれをきてるのよ。だからたまにしか着ないから気がつかないと思ったんだけどね。気がつく人がいるんだね」と話します。「それにね、私が若い頃はこんな綺麗なの無かったから着たことがなくてね、で年甲斐もなく着てみたいと思ったのもあるのよ」とも話してくれました。それを聞いて私は」「ああ、この人はこんなおばちゃんで色気もないような感じの人だけど、やっぱり女性なんだな」と感心してしまいました。

すると、そのおばちゃんは私に「あらいやだ、こんな話をして、受験生に何か余計な事をいうもんじゃないわね。でも、まあ少し気分転換になったかな?」というので、「いえいえ、僕こそこんな事を言って気を悪くされたらごめんなさい。それと、他の人には僕がこんな事を言ったのは内緒にしていてくださいね」と答えました。すると、「もちろん、そんなこ言わないわよ。でもね、なんか不思議ね、あんたにこういう事を聞かれてもなんか変な感じが

しないわね。不思議よね」と笑顔で答えてくれました。その頃、私は少し髪を長くしていて、表情なども優しい顔をしていると言われ、ちょっと中性っぽい感じに思われていたことも、そのおばさんにそんな事を言わせる原因だったかもしれません。

その後も、そのおばさんは時々ピンクを着ている時がありました。心なしか、その回数は減ったような気がしましたが。ピンクを着ている日は、私を見つけるとニコッと微笑んでくれました。それは私が勝手にそう思うだけで、いつもと同じ態度なのかもしれません。でも、私との会話を意識してくれたのは明らかだと思います。

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